地球軌道上には、3万個以上の物体がスペースデブリとなり漂っています。こうしたデブリは人工衛星に危険をもたらします。学生プロジェクト「UB-SPACE」では、宇宙空間における物体の動きを分析しています。学生が立ち上げたこのシステムは、宇宙旅行のための新しい排出機構です。物体が宇宙でどのように動くかを調べるため、立方体状の物体をロケットから排出し、カメラシステムやその他センサーを用いてデータを記録します。この排出機構はNema 11ステッピングモータ2個で構成され、各モータがカップリングを介してねじスピンドルに接続しています。対向側は、イグリデュールJ260トライボフィラメント製の3Dプリントナットによって、ロケット壁に取付けられています。排出する物体は「自由落下ユニット(FFU)」と呼ばれ、モジュールからの排出速度は調整可能、かつ正確に設定できます。排出時の摩擦を防ぐため、排出シュートの内側には、樹脂製の摺動シートであるイグリデュールV400製トライボテープが張り付けられています。これまでは、要件に合わないバネ式機構が使用されていました。イグス製品は、温度耐性、軽量性、耐久性、また操作性においても非常に優れています。最適なスライド特性により、傾きなく排出することができます。イグスのシステムは、厳しい試験を経て、2017年3月に観測ロケット「RXUS 21」に適用されました。