問題点
宇宙に機器を輸送する現在のプロセスは、非常に非効率で費用もかかります。これは主に、構造部品が宇宙船の打ち上げ段階にかかる高い負荷に耐えられるよう設計されているためです。ただし、その後の運用段階では、これらの部品のサイズは非常に大きなものになってしまいます。コストが高く、ロケットへの積載スペースは限られていることから、この問題に対する代替策が必要になりました。ミュンヘンの学生チームAIMIS-FYTは、航空宇宙工学の学位プログラムの一環として、宇宙空間でコスト効率よく部品製造を行うための3Dプリントプロセスの開発に取り組んでいます。そのために、学生たちは、光反応性樹脂と樹脂を硬化させる紫外線を使用しています。彼らは、無重力状態でこの開発の実験を行うために、3Dプリンタを設計および構築する必要がありました。
解決方法
ミュンヘンに基盤を置く同チームは、宇宙空間の無重力状態を3Dプリントに利用しています。層ごとにプリントするのではなく、プリントヘッドが3次元動作することで、無重力の状態でパーツを作成します。いわゆる「現場製造」を行うことで、部品の大幅な軽量化と材料の節約を実現します。若いエンジニアたちは、3Dプリンタの駆動システムとして、プリントヘッドの動作用に、ドライリンSAW-1040スライドテーブル3本とロボリンク ギアボックスを採用しました。ドライリンSAWスライドテーブルは、軽量でメンテナンス不要であることが特に決め手となりました。また、プリント用フィラメントも回転できるよう、ウォームギア付きのコンパクトなロボリンクD回転軸をプリンタに設置しています。プリンタのケーブル保護には、EZチェーンが採用されました。「イグスのエナジチェーンエキスパートのおかげで、適切なチェーンを選ぶことができました。ここでは、用途のパラメータをすべて入力する必要があり、私たちの用途に適したエナジーチェーンの一覧と、予測寿命を直接確認することができました。」